地域ものづくりのネットワーク化とものづくり改善能力向上のサポートをしてまいります。

地域ものづくり改善インストラクター養成スクールとは…

 地域の中堅企業から中小・零細企業まで、ものづくり改善能力を向上させ、生産性の高いものづくり地域としての再生を目指して全国各地でものづくりインストラクターの養成スクールが誕生し、修了生も既に数多く輩出しております。群馬スクール授業風景
 東京大学ものづくり経営研究センターが中心となり、群馬県、滋賀県野洲市、新潟県長岡市、韓国で相次いで開校している他、独自に山形大学工学部中心の山形県米沢スクールをはじめ、自治体、大学、商工会などの運営するスクールも各地にみられます。
 2015年は、経済産業省が「ものづくりカイゼン国民運動」としてバックアップいただいたこともあり、全国で10カ所以上の地域スクールが開校されることになりました。 最近では、地元金融機関が開校を目指している例もございます。さらに今後は産・官・学・金の連携によるスクール開校、運営が望ましい姿であると考えます。

 スクールでは、地元企業の現場リーダー並びに地元在住のものづくりOB(ものづくり企業で長い経験を持つ定年退職者)に自社での経験だけでなく、異業種にも共通するものづくりの良い流れづくりを実習を含めて学んで頂き、修了後、現役の方は自社の現場改善、OBの方は自治体等より派遣され地元中小零細企業の現場改善コンサルタントとして、地域のものづくり能力を底辺から向上させるというスキームです。

■地域ものづくり改善インストラクタースクール開講のすすめ(YouTube) ⇒ YouTube

どんなメリットがある?

 地元企業にとっては、生産性向上による収支改善、従業員のやる気向上、自治体にとっては、工業団地やハコモノを作って企業誘致するより遙かに安価で地元の再生と雇用の維持に繋がり、さらに「ものづくり県(市)」として企業誘致の際にもプラスです。また、地元金融機関にとりましては取引先の収支改善、与信能力の向上と良いことずくめです。

 難点としては、効果が現れるまで時間がかかる(少なくても2〜3年)ことと、担当者の手間と熱意が不可欠なことがあげられます。長期のプロジェクトとして地道な努力が求められます。

地域スクールを開校するには具体的にどうしたらよいか?

 一つの方法として、東京大学ものづくり経営研究センター(MMRC)で毎年秋に開催する「ものづくりインストラクター(R)養成スクール」に、校長候補者を送り込み、修了後、MMRCの支援の下、開校する方法があります。群馬県、滋賀県野洲市、新潟県長岡市、韓国の各スクールはこの方法で開校しました。2015年度はは茨城県、三重県、愛知県幸田町が昨年同スクールに校長候補を派遣し、2015年度に開校、さらに2016年度は東京都、和歌山県、福井県で新規に開校されました。2017年度は長野県が諏訪で開講します。
  また、2015年からは(一社)ものづくり改善ネットワークの主催する「ものづくりシニア塾」でも校長候補の受入と開校までのお手伝いをさせていただくこととなりました。2015年は静岡県、広島県が校長候補を派遣し、2014年受講された宮崎県延岡市ともとも開校。他にも野洲市の事業を引き継いだ滋賀県も2015年度から開校しております。

 校長候補者には、現場改善経験と知識を有する方が望ましく、自治体、金融機関等でこうした人材が内部にいない場合は、地元企業OBを再雇用し、委嘱することをお勧めしています。

 独自にスクール開校することも可能です。その場合は地元ものづくり能力向上とスクール開校への熱意ある人材が自治体、地元大学、あるいは地元企業にいることが必須です。米沢では山形大学工学部が独自に開講しております。

 詳しくは、2013年8月に発刊した『ものづくり成長戦略――産・金・官・学の地域連携が日本を変える』藤本隆宏・柴田孝共編著,光文社新書に詳しく事例を紹介してございます。
 また、山形大学国際事業化研究センターが経済産業省の26年度委託を受けて調査された「ものづくり製造業の改善活動を 促進するための調査」報告書及び東京大学ものづくり経営研究センターディスカッションペーパー521「デジタル時代におけるものづくり知識の拡散と成果〜ものづくり地域スクール調査に基づいて〜」もご一読をお勧めいたします。
 2017年には、地域ものづくりスクールのテキスト、ティーチングマニュアルとして、藤本隆宏監修「ものづくり改善入門」(中央経済社)を発刊しました。カリキュラム、講義内容はこちらに準拠したものをお勧めしております。

一般社団法人ものづくり改善ネットワークでは……

 一般社団法人ものづくり改善ネットワークでは、こうして開校した地域スクール関係者とこれから開校を目指す地域の皆様の情報交換、交流を目的に『地域ものづくりスクール連絡会』を組織化(会員制)しております。詳しい情報をお知りになりたい方、ご興味ございます方は、是非ご参加ご検討ください。
 2018年開講中および開校予定及び来年度開校を検討している地域は以下の通りです。

地域ものづくりスクール開校の動き

2023年開校したスクール

   2023和歌山修了式
 2023年福井ものづくり改善インストラクタースクール     2023年わかやま生産性向上スクール

2023三重修了式   信州ものづくり革新スクール
2023年三重ものづくり改善インストラクター養成塾      2022年信州ものづくり革新スクール 

 その他、地域ものづくりインストラクター養成スクールに関してのご質問ご相談は、
東京大学ものづくり経営研究センターあるいは、当法人あてに、何なりとお問い合わせください。

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